2012年4月30日月曜日

「森の旅人」

作者の覚え書きには、「スピリチュアルな自伝」とある。
作者は、ジェーン・グドール。

知っている人は知っているチンパンジーなどの霊長類学者。
この人を知ったきっかけは、「愛は霧のかなたに」という映画。
すごいタイトルだが、原題は「霧の中のゴリラ」。

後で知ったが、ジェーン・グドールをゴンベの森に送り込んだ師匠リーキー
の女弟子の三人の一人が、彼女。
そしてもう一人が、シガニー・ウィバーが演じたダイアン・フォッシー。

確か二本立て鑑賞でもう一本が目当てだったと思う。
しかし、この期待していない映画、そのタイトルにもびっくりだったが、
なかなかおもしろく。演じたシガニーも「エイリアン」なんかよりも女優してはずっといい。印象的だった。
後から考えれば、実によかった。
しかしよく製作したとも思う内容だし良心的にもよく出来ていた。



2012年4月8日日曜日

「デューン砂の惑星」


奥付を見ると、昭和47年12月の新刊。
読まずにそのままとなり、
ご存知のデビット・リンチの監督した映画の方が先きとなってしまった。

この映画にちょっとした思い出がある。
かなり長い映画だったが、ある場面になると猛烈な眠気に襲われる。
仕方なく、もう一度見ると不思議な事にまたそのシーンに来ると
催眠術にかけられたように暴睡。
で、もう一回。

こんな長い映画を日に三回見たのに、そこだけブラック・アウトした
奇妙な体験を持つ映画。

そのせいか、いまごろになってフランク・ハーバートの原作を開いた。
文庫本には映画か決まったと宣伝の帯付き。

石森章太郎の絵がよかったら買い置きしていたようだ。

2012年2月26日日曜日

「母をお願い」申京淑

ひょっとしたら、
憎しみというのは、愛情よりも強い絆では…

韓国の愛憎カルチャー、憎しみや恨みは、うすっぺらな愛情よりも強烈だ。
そう、まるであの唐辛子のよう。

この小説はそんな血の濃さを感じさせる。

この物語は、
子供たちが住むソウルへやって来た母が雑踏ではぐれ迷子、
探しはじめ、三日めからはじまる。

その後も一向に消息が掴めない。
だが、捜索ものではない。

作家となった長女、大手のゼネコンに勤務する長男、
彼らの視点でオンマの人生が語られる。

オンマを現す「牛のような眼」も印象的だ。

2012年2月24日金曜日

「宮台教授の就職原論」宮台真司

就職を目指す学生ではないが、おもしろく読めた。

それにしてもやはり日本は不思議な国だ。

卒業するまで就活禁止した…いや、
まてよ。

あの学生たちがそんなに働きたいと考えているとは思えない。

そうだな。
働きたいのと、就職したいとはまったく別のものなのだ。



2012年1月27日金曜日

「オードリー・ヘプバーンとティファニーで朝食を」

原題が「FIFTH AVENUE,5A.M.」

この大女優が創ったホリー・ゴライトリーという女性像について
のルポのような本。

カポーティのことや衣装担当のイーデス・ヘッドなどを登場させ、
どのようにこの作品が出来たかのかを描いている。
ただし、ドキュメンタリー路線よりも
    テレビ番組のようなスタイルだ。


冒頭ティファニーの前でかじりつく
デニシュ・ペストリーが大嫌いだったというのがおかしい。
コーンにのっかったアイスクリームでは?
という提案を
ここは朝食なのだという監督のブレーク・エドワーズ。

それにしても映画というのは不思議だ。
これがエリザベス・テイラーでも、イーデス・ヘッドの衣装でも
この作品は上手く行かなかっただろう。

1960年オードリーというスターの新たなイメージに皆が魅了されたのだ。
今見ても十分楽しめるのは、名画の証だろう。

2012年1月18日水曜日

「小澤征爾さんと音楽について話をする」

指揮者、小澤征爾と小説家、村上春樹の音楽対談。

コンサートにはたまにしか行かないし、クラッシックもそれほど聞いている訳ではないので、
どうかなと思ったが、おもしろかった。

とにかく二人の対談を読んでいくにつれて、音楽がわかったような気になる。
ここまで「わかった」ようにさせてくれる本があるんだろうか?

素人と言いながら村上の愛好家ぶりはなかなかすごい。
異常だ。
だから、小澤との間で立ち上がってくる世界がある。

五線譜の記号、楽譜を読み込む小澤は、マーラーの曲を例えたりしない。

この楽譜を読むという行為がどんなものなのか、
さっぱり想像できないが、純粋に音楽というものがあるのかもしれぬと思えた。


2012年1月5日木曜日

「KUBRICK」ミシェル・シマン


ずいぶん前の本だけど、「猿の惑星・創世記」を見たら、
読んでみようと思った。
あの映画は、ティム・バートンが制作した新作続編とは違う。
まるで「2001年宇宙の旅」のもう一つの続編のよう。
しかしこの本のはひどい。訳が良くないし、文字が小さい。
どうしてこのサイズで、この級数なんだ。読むのが辛く、意味不明だ。
だけど、写真のレイアウトがいい。
もともと、相手は映画なのだ。
その感覚を文字だけで表現しようするのではムリがある。
内容だけなら、浜野安樹が監修した方が読みやすく、よくかけている。