ルネッサンス人が何を考えていたかがよくわかる自伝だ。
しかし、まてよ。このチェッリーニの自伝は、晩年
若い弟子に自らの過去を話すことで綴られている。
どう考えてもそのあたりはフィクショナルに誇張されるかもしれない。
でも事実が自伝と定義するのはこちらがルネサンスの時代に生きていないからに過ぎない。
そういうところ含めて読む必要もあるんだろう。
さて。
ウィリアム・ワイラー監督の「おしゃれ泥棒」を見ていたら
オードリー・ヘップバーンの贋作作りを生業にする父親が
チェッリーニの作だというビーナスの彫像を展示に貸し出す。
しかし
これが偽物で、祖母がモデル。
でヘップバーンに似ている。
うっかり保険にサインしたことから、科学的鑑定をすると贋作と発覚する。
その前に盗むというストーリー。
わかって見ると、少しは昔の映画も違って見える。