2012年2月26日日曜日

「母をお願い」申京淑

ひょっとしたら、
憎しみというのは、愛情よりも強い絆では…

韓国の愛憎カルチャー、憎しみや恨みは、うすっぺらな愛情よりも強烈だ。
そう、まるであの唐辛子のよう。

この小説はそんな血の濃さを感じさせる。

この物語は、
子供たちが住むソウルへやって来た母が雑踏ではぐれ迷子、
探しはじめ、三日めからはじまる。

その後も一向に消息が掴めない。
だが、捜索ものではない。

作家となった長女、大手のゼネコンに勤務する長男、
彼らの視点でオンマの人生が語られる。

オンマを現す「牛のような眼」も印象的だ。

2012年2月24日金曜日

「宮台教授の就職原論」宮台真司

就職を目指す学生ではないが、おもしろく読めた。

それにしてもやはり日本は不思議な国だ。

卒業するまで就活禁止した…いや、
まてよ。

あの学生たちがそんなに働きたいと考えているとは思えない。

そうだな。
働きたいのと、就職したいとはまったく別のものなのだ。