「1Q84」。二回目。とても面白く読んだ。
ヤナーチェックの「シンフォニエッタ」で始まる
この小説はその曲のせいもあって映画的だ。
これは印象のせいかもしれないが、「説明的」な気がしてならない。
しかし多分説明はしていないはずだ。
そう言うことをもっとも嫌う作家だからだ。
もう少し精確いえば、「海辺のカフカ」に比べて説明的な印象が強い、
というべきかもしれない。
印象という言い方は曖昧だが、表現のきめがそう持たせるのかもしれない。
なるべくわかりやすくしようと書いているため、重くなるからだろう。
もちろんある分では親切さを感じる。
新しい読者にはそれでいい。
特にイスラエルでの受賞もあった
新作期待にはじめて手に取った読者には嬉しいとても配慮だろう。
さて
その「印象」のためか、
「カフカ」よりもイメージの飛躍や振幅は限られるように思う。
青豆の胸ように左右非対称の間を交錯する。
これまでの古い読者からすれば、イメージの重なり、
ジャンプが欲しいところと感じたのは私だけじゃないと思う。
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