2012年1月27日金曜日

「オードリー・ヘプバーンとティファニーで朝食を」

原題が「FIFTH AVENUE,5A.M.」

この大女優が創ったホリー・ゴライトリーという女性像について
のルポのような本。

カポーティのことや衣装担当のイーデス・ヘッドなどを登場させ、
どのようにこの作品が出来たかのかを描いている。
ただし、ドキュメンタリー路線よりも
    テレビ番組のようなスタイルだ。


冒頭ティファニーの前でかじりつく
デニシュ・ペストリーが大嫌いだったというのがおかしい。
コーンにのっかったアイスクリームでは?
という提案を
ここは朝食なのだという監督のブレーク・エドワーズ。

それにしても映画というのは不思議だ。
これがエリザベス・テイラーでも、イーデス・ヘッドの衣装でも
この作品は上手く行かなかっただろう。

1960年オードリーというスターの新たなイメージに皆が魅了されたのだ。
今見ても十分楽しめるのは、名画の証だろう。

2012年1月18日水曜日

「小澤征爾さんと音楽について話をする」

指揮者、小澤征爾と小説家、村上春樹の音楽対談。

コンサートにはたまにしか行かないし、クラッシックもそれほど聞いている訳ではないので、
どうかなと思ったが、おもしろかった。

とにかく二人の対談を読んでいくにつれて、音楽がわかったような気になる。
ここまで「わかった」ようにさせてくれる本があるんだろうか?

素人と言いながら村上の愛好家ぶりはなかなかすごい。
異常だ。
だから、小澤との間で立ち上がってくる世界がある。

五線譜の記号、楽譜を読み込む小澤は、マーラーの曲を例えたりしない。

この楽譜を読むという行為がどんなものなのか、
さっぱり想像できないが、純粋に音楽というものがあるのかもしれぬと思えた。


2012年1月5日木曜日

「KUBRICK」ミシェル・シマン


ずいぶん前の本だけど、「猿の惑星・創世記」を見たら、
読んでみようと思った。
あの映画は、ティム・バートンが制作した新作続編とは違う。
まるで「2001年宇宙の旅」のもう一つの続編のよう。
しかしこの本のはひどい。訳が良くないし、文字が小さい。
どうしてこのサイズで、この級数なんだ。読むのが辛く、意味不明だ。
だけど、写真のレイアウトがいい。
もともと、相手は映画なのだ。
その感覚を文字だけで表現しようするのではムリがある。
内容だけなら、浜野安樹が監修した方が読みやすく、よくかけている。