名作とか古典の新訳が数年前から盛んに行われていたが、
こうした機会は、
すこし読まれなくなった古典に光をあててくれる。
今さら「罪と罰」でも…という気分を
あらためてくれるわけだ。
読んだのは,マンガ。
手塚治虫のだ。
それですっかり読んだ気になってしまう。
ずいぶん後で、ラスコーリニコフは金貸し婆を
殺してからどうなったっけと思って
また読んだのが、大嶋弓子の、やっぱりマンガ。
さすがに少女マンガ家で
ソーニャの存在感は手塚版にない繊細さだとおもった。
さすがに二人とも作家である。
しかしそれでもその原作
ドストエフスキーには負ける。
読んでいてこのおもしろさはやはりすごい。
黒澤明が愛読した作家だけあり、じつに映画的でもある。
たしかに古典はいつ読んでも新しいのだが、
それがあたらしい訳なら読みやすさはある。
これならは亀山郁夫訳の「カラマーゾフの兄弟」を
もう一回読み直してもいいとも思った。
ぜひともディケンズもやってもらいたい。
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