2010年11月30日火曜日
プロイスラー作「クラバート」
とてもおもしろい。
この本を知ったのは、丸谷才一の紹介本。
「精霊たちの家」や「悪童日記」など
実に面白い物語を読むきっかけとなった。
そう思いながらもこの方の書評や紹介のようには
とても書けないのが残念です。
物語の展開が見事で、これは宮崎駿がやったらいいな、「ハウルの動く城」よりは
こちらのほうではないか、などと思っていたら、
検索してみたら、あのチェコのアニメ作家カレル・ゼーマンが昔に手がけ、
最近ドイツの監督によってしっかりいまの
ファンタジー系映画となっているのを知った。
やれやれ。
しかし本が先で良かった。
そういえば映画の方が面白かったのが、「黄金の羅針盤」だ。
こういう差は、一見
たいしたことないみたいに見えるけど相当違う。
それはもうイメージの威力と言うほかない。
2010年11月15日月曜日
ディネセン「アフリカの日々」
以前トルコ国境のアララット近くに行ったことがある。
ノアの方舟が漂着したところと
されている。
しかし、
ジョン・ヒューストンの「天地創造」や聖書には
たくさんの動物が箱船に乗っている。
あれらが到着したのは、アララットよりも
アフリカに違いない。
そうでなければ、
ゾウとかキリンはトルコのどこにいるんだろう?
この本は、メルリ・ストリープが演じた映画とずいぶん違うのに驚いた。
あれはカレン・ブリュクセン伯爵夫人の伝記だ。
【配信者の「愛と哀しみの果て」の関連記事→http://domenicoface.kitaguni.tv/e911562.html】
原作はとても神話的に、物語として作られているが、
そのどこにもない失われてしまったアフリカのイメージが
魅力になっている。
コーヒー農園まで経営し、やがて破綻するという作者が
体験したリアリズムとはちがう語り的な世界だ。
読んでいるうちに
もう一回アフリカに行きたくなった。
ノアの方舟が漂着したところと
されている。
しかし、
ジョン・ヒューストンの「天地創造」や聖書には
たくさんの動物が箱船に乗っている。
あれらが到着したのは、アララットよりも
アフリカに違いない。
そうでなければ、
ゾウとかキリンはトルコのどこにいるんだろう?
この本は、メルリ・ストリープが演じた映画とずいぶん違うのに驚いた。
あれはカレン・ブリュクセン伯爵夫人の伝記だ。
【配信者の「愛と哀しみの果て」の関連記事→http://domenicoface.kitaguni.tv/e911562.html】
原作はとても神話的に、物語として作られているが、
そのどこにもない失われてしまったアフリカのイメージが
魅力になっている。
コーヒー農園まで経営し、やがて破綻するという作者が
体験したリアリズムとはちがう語り的な世界だ。
読んでいるうちに
もう一回アフリカに行きたくなった。
2010年11月3日水曜日
「神を見た犬」デーノ・ブッツアーティ
幻想的な物語の短編集。
解説のあるようにイタリア版のカフカ的なところもある。
戦後、カルヴィーノのようなパルチザン系の小説にならず
このようなおもしろい話の数々を創作したとはすごい。
映画のプロットのようだったり、不条理劇の題材になりそうだ。
解説のあるようにイタリア版のカフカ的なところもある。
戦後、カルヴィーノのようなパルチザン系の小説にならず
このようなおもしろい話の数々を創作したとはすごい。
映画のプロットのようだったり、不条理劇の題材になりそうだ。
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