読むのははじめての大作家だが、とてもおもしろかった。
まるで
萩尾望都の「トーマの心臓」ではないか…
と思うのも妙かしら…
とくに出だしが上手い。
一歩先んじている不良のクローマーがまるで手下を使うように
川の屑を探すあたりや、この仲間同士での自慢でのリンゴを盗んだと話をでっち上げてしまうあたりが見事。
悪事の自慢大会で
一堂の期待に酔いしれ自らのウソにうっかりと溺れてしまうシンクレール。
それをずる賢いクローマーに本当のことだと誓い、抜き差しならない窮地に陥る。
これによって脅かされ続ける
主人公のシンクレールの苦痛が始まる。
これを救うデミアンとの話を読むうちに
かっての中学の頃を思い出してしまうが、
考え見たら、
そんな記憶が蘇がえらぬのなら名作とは呼べないのかもしれない。
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