2009年1月15日木曜日

アッシジに行きたくなる「聖人と悪魔」



イギリス人の作家メアリ・ホフマンによる
アッシジを舞台とした中世修道院世界のストーリー。
展開以上にこの作品を支えているのは、
修道院が教会の写本やフレスコ画制作の為に
顔料師を養成していたことだ。

これまで…少なくも私にとってはという意味だが、
この教会を彩る壁画用の色を様々な石から取り出す
技能を持つ顔料師の登場は新鮮だ。

それともう一つ。
架空の修道院で起こる連続殺人事件と平行し
サンフランチェスコ教会の聖堂、下堂の壁画、
これを担当したシエナ派のシモーネ・マルティーニと
ピエトロ・ロレンツェッティの実在した画家の登場である。

ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」がそうだったように
映画にしたらいいなと思うと感じるのは
私だけではないと思う。

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