2010年8月1日日曜日

タルコフスキー日記

人の日記に興味がある。

自分の日記は、パソコンに入力するようになってから、ほとんど出来事のメモも程度になった。
相変わらず、夢の日記もつけている。

手描きの時にはずいぶんとだらだら書いていたり、いったい
日記とは
どのように書くべきか、模範的なものを知らない。

タルコフスキーの日記はタルコフスキー的だ。

かなり多くの本の印象に残ったセンテンスの引用がされているのに驚く。
なにしろ最初から、

吉田兼好の徒然草のあれ、から始まる。

それとロシア、いやこの頃はソ連か
映画協会のグチ…、かなり嫌われていたのは、やはり天才だからだろう。

その嫉妬攻撃がすごい。
しかし日記にその様が残されているのもなにやら自伝的。

ベルイマンが好きだったとは以外だが、タルコフスキーは映像を
夢のように撮れるあたりに関心があったのだろう。

フェリーニの「8 1/2」、「野いちご」…

遺作の「サクリファイス」
スヴェン・ニクヴィストに満足せず、
ずいぶん自分でカメラワークを決めたとある。

「ぼくの村は戦場だった」の海岸を走る二人の子供のショット
「ルブリョフ」の教会まで鐘を運ぶ俯瞰撮影など
それだけで名画となり得ている。

それからすれば、不満も仕方なしか。

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